糖尿病腎症の症状
高血糖状態が続きますと、腎臓内の「糸球体」(しきゅうたい)という組織の毛細血管に障害が起きて、腎臓機能が低下します。発症してもしばらくは自覚症状が無いため、発見が遅れたり、糖尿病腎症を甘くみたりする原因になっています。
以下が、糖尿病腎症の自覚症状です。
初期:息切れ、全身の倦怠、食欲減退
進行期:頭痛、腹水、胸水
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糖尿病腎症の検査
糖尿病腎症は自覚症状を感じてからでは、手遅れです。
糖尿病腎症の発症をとらえるには、定期的な尿検査を欠かさないことです。糖尿病腎症の初期の段階では、微量のアルブミン尿(血漿タンパク質)が検出されます。
糖尿病腎症の治療法
ほかの合併症と同じく、血糖値のコントロールが、糖尿病神経障害の治療基本になります。高血圧をともなっているケースが多いので、食事療法、また腎症を抑えるために、タンパク制限食も加わります。
高血圧をともなった腎症の場合の食事療法は、食塩摂取の制限です。1日の摂取できる食塩量は、6gが上限になります。
腎症の進行を抑制する食事療法は、「低タンパク・高カロリー」が基本になります。
タンパク質の過剰な濾過(ろか)は、腎臓に大きな負担をかけますので、タンパク質の摂取量を制限します。ただしタンパク質は、生命を維持するために必要な栄養素ですので、必要最低限の摂取は、しなければなりません。
高カロリーの理由は、腎機能の低下は、からだの抵抗力の低下をまねきます。そのため高カロリー食によって、抵抗力の低下を防ぐのです。ただし糖尿病は、カロリー制限も必要になりますので、その兼ね合いが非常に難しくなります。
症状が悪化した人は、人工透析が必要になります。
その他、喫煙者は禁煙をしてください。
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糖尿病腎症の薬物療法
腎症の薬物療法では、腎臓を保護して腎症の進行を抑制する、アンジオテンシン変換酵素阻害薬、アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬や、尿タンパクの排泄量を減らす塩酸ジラゼプ・ジピリダモールなどがあります。
この他には、むくみや血圧を下げるための、利尿薬など症状に応じて使われます。